ジョブカン新規事業開発インタビュー

プロフィール

Junichi 新規事業開発 兼 ソリューション事業部 技術責任者

京都大学大学院を修了後、1年間インドの国際ボランティアに参加。その後、ベンチャー企業にてWebサービス開発のエンジニアとして就業。 2015年にDonuts入社後すぐに社長室にて新規Webサービスの開発に従事。ジョブカン採用管理の開発を3名でスタートし、一昨年9月にリリース。 現在は採用管理を見守りつつ、ジョブカン労務管理/給与計算も担当している。

Satoshi ジョブカン労務管理/ジョブカン給与計算 プロダクトマネージャー

約6年ほどBtoC向けwebサービス、ゲームアプリの開発・運営ディレクターを担当。2016年にDonutsに入社後に社長室にて新規webサービスのプロダクトマネージャーを担当。現在はジョブカン労務管理、ジョブカン給与計算のプロダクトマネージャーとして運営・開発を担当している。

Shinshiro ジョブカン労務管理/ジョブカン給与計算 ディレクター

2016年Donutsに入社後、社長室で新規Webサービスの企画に取り組む。市場調査・ターゲットやコンセプト選定・要件定義・ワイヤーフレーム設計・プロジェクトの進捗管理・品質管理までWebディレクション全般業務を担っている。昨年10月に担当していたジョブカン労務管理をリリースし、現在はジョブカン労務管理の新規機能開発と並行して、ジョブカン給与計算にメインで従事している。

昨年10月にジョブカン労務管理がリリースし、今年はさらにジョブカン給与計算のリリースを控えているなど、Donutsは新規事業開発が活発です。
今回のインタビューでは、実際にジョブカン労務管理・給与計算の開発を担当している3名にお話を伺いました。

インタビュアー

はじめに、入社の経緯と入社してから携わってきた仕事について教えてください。

Satoshi

新卒で入ったのはWEB制作会社でした。ホームページ制作のCMSというツールを作りつつ営業したり、クライアントに合わせて機能を開発したりしていました。半年ほど働いてエンタメコンテンツに携わりたいと思い辞めました。2社目が前職なんですけど、そこではWEBサービス・ゲームアプリを作っていて、Webディレクターをしていました。
2016年にDonutsに入社してからは新規事業を一つやった後、ジョブカン労務管理・給与計算の開発に携わっています。

Junichi

僕は元々ニッチな業界でエンジニアをやっていたのですが、より幅広く通用する経験を積むべくDonutsに入社しました。入社後は主に新規事業をやっています。
詳しくは過去のインタビューでお話しているのでそちらをご覧ください。
>>Junichiさんも出演「ジョブカンエンジニアインタビュー」はこちら

インタビュアー

Shinshiroさんは新卒入社ですが、Donutsを選んだ理由は何だったのでしょうか?

Shinshiro

Donutsに決めたきっかけは、特定の分野に事業領域が縛られていなかった事が大きな要因ですね。企業理念のChange the gameにもあるように、幅広い分野に展開していて、なんでも面白そうなことをやるというところに可能性や魅力を感じました。面接で会った人や入社している人の過去の経歴や優秀さも魅力でしたね。

インタビュアー

入社してからは何をされていましたか?

Shinshiro

2016年4月、研修後すぐ社長室(編集注: Webサービスの新規事業を担当する部署)に配属されたので、次の新規事業を何にするか検討するのに調査や提案を行っていました。そのような中、「D-con」と呼ばれる社内ビジネスコンテストで優勝したサービスが正式にプロジェクトとして始動する事となり、そちらの立ち上げメンバーとして参画することになりました。最終的には法的リスクを考慮してリリース前に中断するという判断になったのですが、初めて仕様書を作成したり、提携企業と話を進めたり、役所に法的リスクについて問い合わせたりと、ゼロから新規事業を創出するプロセスを経験するいい機会となりました。その後12月頃から、Satoshiさん、Junichiさんと共にジョブカン労務管理・給与計算の開発に携わることになりました。

お客様の声を鑑み、労務管理・給与計算の同時開発がスタート

インタビュアー

ジョブカン労務管理・給与計算を開発することになった経緯をお聞かさせください。

Shinshiro

ここ数年で急速にジョブカンシリーズが大きく拡大しており、そうした流れの中で、各システムすべてジョブカンで完結できる「クラウドERP」の世界を目指していこうという話が出てきました。そこで一番最初に、企業の方々が必要とするのは労務管理なのではないかという仮説の基、労務管理の開発がまず候補として上がりました。

インタビュアー

なるほど。給与計算の開発の経緯はどういったものだったのでしょうか。

Satoshi

調査やヒアリングの結果、従業員管理と帳票作成が労務管理の主な部分なのですが、帳票作成に関しては、離職票や年末調整など給与の情報が欠かせない事が分かりました。そこでどうしたらバックオフィス業務を大幅に効率できるか検討したところ、労務管理、給与計算、そして既存サービスの勤怠管理を合わせることで達成できるという結論に達し開発スタートしました。

ジョブカンのバリューが出るようなコンセプト設計

インタビュアー

ジョブカン労務管理・給与計算はどのようなところに拘って作られたのですか?

Shinshiro

ジョブカンシリーズ同士の連携をいかに強くするかを考えて作っていますね。特に労務管理・給与計算は密接な関係にあるため、従業員情報や企業情報もなるべく揃えたり、UIも共通にする部分は共通にして、使いやすさにこだわっています。

Satoshi

本質的にはジョブカンのバリューを出したいと思っています。他社のサービスは規模や業種でユーザーが限定されているものが多いのですが、ジョブカンは元々いろいろな人が使えるように作られています。なので、労務管理・給与計算も規模・業種問わず使えて応用性が高くなるよう、連携がしやすかったり、細かな設定や計算が可能なように考えて作っています。

Junichi

開発的にも、今はジョブカンシリーズそれぞれのサービスを強化しつつも、特に勤怠管理・労務管理・給与計算の横の繋がりを強化するのにリソースを割いています。

インタビュアー

なるほど。サービス間の連携が肝なんですね。

Shinshiro

連携だけでなく、単体サービスとしてももちろん力を入れています。ジョブカン勤怠管理は7-8年かけてお客様の要望を受けながら細かい機能改善が繰り返されてよりよいサービスになってきた歴史があり、そのDNAを受け継いで、労務管理・給与計算もヒアリングを基に設定が細かくなっていたり、かゆいところに手が届く機能が盛り込まれています。

一番大事な情報源はお客様の実際の声

インタビュアー

実際の開発はどういった風に進んでいったのですか?

Satoshi

労務管理・給与計算の開発は、まずここにいる3人で始まりました。前のプロジェクトと同じメンバーでしたね。

インタビュアー

新規サービスを開発する時は最初何からやるんですか?

Shinshiro

最初は市場調査ですね。全体の市場はどれくらいで、クラウドはどれぐらい使われていて、競合はどこで、競合の特徴は何で、ターゲットとする顧客は何を求めていて、見込める売り上げはどれくらいあるか、後発の中でどういった点で差別化を図っていくか、法的に問題はないか、といったことを調査して、提案資料としてまとめていきました。

インタビュアー

調査はどういった手法で行うんですか?

Satoshi

本やネットもありますが、一番はジョブカンのクライアントさんにヒアリングですね。ジョブカンの営業の方に付いていって、労務担当の方に実際にこういうのが欲しいという現場の声を聞いて、それを一番の参考にしました。
「困っていることは何ですか?」という質問から始めて、そこから深堀していく感じでヒアリングしてましたね。

インタビュアー

実際に困っていることでどういうことが多かったですか?

Satoshi

従業員情報の一元管理をしたい、という要望が一番多かったですね。他のツールを使ってもいても、この部分はエクセルで、他の部分は他のサービスで、というものが多かったので、一つのサービスで完結できたら便利に違いないと思いました。

Shinshiro

同じ企業様でも、領域ごとにバラバラのシステムを使っており、無駄なコストが発生していて担当者の方々が苦労しているのが結構ヒアリングの中で多かったです。クラウド市場はサービスを提供しているベンダーごとに特定の領域に特化している事が多いので、ここの領域はA社のシステム、別の領域はB社のシステムというように別々に導入している企業様が多いようです。そのため、システム間で連携ができず、データの受け渡しの際、差分とかがあって二度手間になり、余計な工数がかかっていたりします。ここを解決していきたいと現場で声が上がりました。

将来を見据えた機能設計が大事

インタビュアー

開発面はどのように進んでいったのですか?

Junichi

まずはデータベースの設計図みたいなのを書きます。会社という概念があって従業員という概念が出てきて輪を線でつないでいくっていう。データベースを構築していくみたいなことをどのプロダクトでもやりますがそんな感じで進めました。ある程度資料が出揃ってから始めたので、保険関係などのベースはそこまで時間かけずにできました。カスタマイズとか細かいものは設計に入ってから決めていった感じでしたね。

インタビュアー

そうなんですね。最初に細かく設計して、その通りに進めていく感じなのかと思っていました。

Junichi

そういう意味だと後からいろんな情報が変動してくる可能性があるかもしれないので、後から柔軟に対応できる機能設計にとは考えていました。

Satoshi

僕が開発するときは、未来的にはこうしたいということや、リリースまでにはここまでの機能、 リリースしてからこういう機能を継ぎ足しできるようにとはエンジニアに伝えるようにしています。

Junichi

将来的にこうしたいってことを指示出ししてくれるのでやりやすいですね。
確定している機能は先に設定しておくことで後で継ぎ足しやすいように、ジョブカン採用管理なんかも、そんなに複雑にしなくてもいいだろうっていう機能を最初に設計しておいたりしてます。労務管理・給与計算で特殊なのは、帳票で自分たちが従業員情報を登録しようと郵便番号を打つときに、郵便番号が手前と後ろで分かれてたりしますが、ああいうのを出しやすいように作ったりとかそういう部分で気を使っていたりします。

新卒の提案が通る、風通しの良い開発環境

インタビュアー

新卒でいきなり新規開発と聞くと難易度が高い仕事のように見えますが、どうやってできるようになっていったのでしょうか?

Shinshiro

最初は全くやり方がわからなかったので、先輩たちのやり方を学ぶというところから始まりました。議事録の取り方やメールの書き方といった本当に基礎的なところから、仕様書の書き方や要件定義の方法などWebディレクターとしての専門的な知識まで、Satoshiさんに細かく教えていただきました。仕様書の書き方のように、絶対的な正解がないものもありますが、スタンダードなやり方・最低限注意すべき点はあるので、そういった事を先輩方に教わりながら、自分なりのやり方を身に着けました。
また、自分なりのやり方を模索する上で、業務効率化のために新しいツールやソフトの導入を会社に提案した事もありました。無事提案が通り、すごいスピード感で導入してくださって、プロジェクト全体が効率化された事もあります。

インタビュアー

そういう自分が提案したことが受け入れられるのは良いですね。

Shinshiro

そうですね。すごく仕事はしやすいと思います。人数が少ないので、開発の方とも意思疎通が取りやすく、プロジェクト全体でコミュニケーションが活発なんです。自分も議論に入りやすいですし、その議論から新しいものが生まれていく事もよくあります。

インタビュアー

JunichiさんやSatoshiさんは前職と比べて、仕事のやりやすさとか感じますか?

Junichi

自分の意識の問題もあり、前職時代はなかなかサービスに対して意見を出すということができていなかったんですね。転職をきっかけにしっかり意見を言うように意識を変えたことと、Donutsはもともとそのハードルが低いということで、今は色々積極的に動きやすいなと感じています。

Satoshi

プロダクトファーストを掲げているので、自由にできて、合理的な理由があればさっき言ったツールなんかも全員使うことができますし、そういう点で働きやすいですね。

どこよりも幅広い経験を積めるのが新規開発の醍醐味

インタビュアー

最後に、新規事業の面白さはどんなところでしょうか?

Satoshi

新しいものを出すことは新しい価値を生み出すことですよね。我々がこういう世界になったらいいなと思ってつくったプロダクトによって、世の中はどういう形であれ変化が起こり、その変化が見えてくることが一番の面白さですかね。我々の作った労務管理というサービスによって、工数削減されましたとか、すごく便利で助かってますっていう声を聞ける。それって小さなことですが、我々が世界を変えたってことかなって思えて、すごく嬉しいですね。

Junichi

企画段階から色々関わって、どういうものを世の中に出すのか、ということを考えられるのが面白い点かなと思います。コンセプトレベルで関われるので、自分のサービスだという愛着が湧くのが好きですね。

Shinshiro

新規ならではのゼロベースで考えられるのは非常に面白いですね。既存のサービスの機能追加だと、既にある実装に関する技術的なしがらみや、サービスに慣れているユーザーが使いにくく感じてしまう関係で変更できなかったりと色々制約があります。新規だからこそ、世の中にあったらいい理想のサービス像を追究していけます。また、そうやってできたプロダクトを実際にお客さんに使ってもらって、そのお客さんから感謝の言葉やお褒めの声をいただいたときはすごくうれしいです。それが新規事業の醍醐味ですね。

インタビュアー

Shinshiroさんは新卒でいきなり新規事業でしたが実際やってみていかがでしたか?

Shinshiro

もともと自分の希望だったのですが、要望が叶ってうれしいという気持ちとともに未経験ゆえの不安もありました。実際にやってみると新規事業、というかこの会社ならではなのかもしれないですけど、とても幅広い経験ができて良かったと思います。
僕の仕事内容はプログラミングとデザイン以外のほとんどの領域なんですよ。サービスの市場や競合調査、コンセプトやターゲットを定めたり、ターゲットにヒアリングしたり、キャッチコピー作ったり、要件定義とか仕様書やワイヤーフレーム作ったり、デザイナーに依頼したり、デザイン調整をしたり、テスト始末書作ったり、デバッグしたり、法律の調査で法務省行ったり、役所に行ったり、サポートの方からの問い合わせに対応したりとか資料作ったりとか、イベント出展に付いて行ったりとか、商談に参加したりとか。
本当にいろいろな経験を積むことができたので、Webディレクターとして成長を実感できています。まだまだ勉強途中なので、これからもSatoshiさんみたいな素晴らしいWebディレクターを目指してより良いサービス作りを頑張りたいと思います。


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